ヒマラヤへ、旅に出た。
山から糧を得る人々と行動を共にしながら、彼らの姿を撮影する撮影行。
今回は頂に攀ることをその目的とせず、人と山との繋がりを辿るキャラバン旅だ。
P-MG1 × ヒマラヤ
STORYNEUN × FIELDS
ヒマラヤへ、旅に出た。
山から糧を得る人々と行動を共にしながら、彼らの姿を撮影する撮影行。
今回は頂に攀ることをその目的とせず、人と山との繋がりを辿るキャラバン旅だ。
春の風に緩んだ雪溶け水が駆け下る渓谷を遡行し、太古の昔に氷河が削ったのだろう急峻な岩壁をへつるように標高を上げて、荷揚げのヤク(高所水牛)や馬と共に谷から峠、峠からモレーンへと渉り歩く。
ハイマツの群生と高山植物の草地、そしてガレた岩場からなる山肌には、残雪が斑に広がる。水が容易に手に入る氷河下のカール地形を選び、テントを張って当面の拠点とする。被写体となる山の恵みの採集人たちと共にしばらくここに滞在し、彼らの営みをカメラに収めるのだ。
晴れ間の下ではシャツ1枚を肘上まで捲くり、雲に覆われると防寒ジャケットを着込んでと、着用する服が目まぐるしく変わってゆく。そんな中、今回の旅で私がアウターダウンジャケットとして選んだのがNEUNのダウンジャケットP-MG1だった。
普段、私が山岳僻地での撮影に取り組む際は、どうしたって持ち込める荷物の総量に限りがあり、そして私はなるべくその多くを撮影機材に振り分けたい。だから、いつも自分が選ぶ防寒ウェアと言えば、山岳用のライトウェイト・ダウンジャケットばかりだった。それらは確かに性能よく、他種の防寒ウェアに比べて圧倒的な軽るさと暖かさを備えている。
ただ今回の旅では、単に登るだけではなく、撮影対象者と共にフィールドで暮らし、雪も岩もブッシュもある山中を彼らが行う採集活動と共に這いずり回って撮らねばならない。そうなるとやはり気になるのは耐久性だ。軽い布地は例えどんな優れた最新素材を用いても、結局のところ堅牢性とのトレードオフなのだ。そして、そんな環境で軽量ダウンジャケットを使おうものなら、1日で補修テープだらけになるのが目に見えている。そんな訳で、単に軽いだけではない、フィールドで真に「使える」ヘビーデューティーなアウターダウンジャケットを探していた時、P-MG1に出会ったのだった。
このジャケットは、耐久性を司る表地が擦れに強い綿+ナイロン混紡布・6/4クロスで構成されており、フィールドで求める強度と重量のバランスが高次元で保たれている事が気に入った。そして何より、初めて袖を通した際、良質なダウン特有の暖かさと共に、ジャケット自体が体に吸い付くように追従してくる不思議な感覚を感じた。ダウンを封入したチューブを鎧戸状に重ねた独自構造が生むこの着心地は、今まで自分の命を守る道具としていくつもの防寒ジャケットを着潰してきた私にとっても、正直ちょっとした衝撃だった。そんな訳で、P-MG1はフィールドでのマルチロールさという点において最上の選択だと直感したのだった。
撮影対象である人々と共に日中は尾根やモレーン、岩壁に点在する草付きへと登り、日が暮れ始めるとキャンプに戻ってテントに潜りこむ。過酷な環境の中、太陽と月の巡り、そして仲間たちとのリズムが支配するシンプルな時間軸を楽しむ余裕と、私の仕事である「撮る」ために行う行動に更なる集中力を与えてくれるのは、いつだって自分の身を固める最良のギアだ。そして、このヒマラヤ旅で、P-MG1も自分にとってすっかり良き相棒になった。
¥143,000税込
NEUNを代表するモデルであるP-MG1は最高級のマザーグースを94%使用し、800FPの優れた保温性を保つ、極寒の環境でも暖かく快適に過ごすことができるよう作られた、極めて暖かく軽いダウンジャケットです。
カラーは登山ウェアとして使用しやすいブラック、アメカジに溶け込むオリーブドラブ、マスタードの3色。サイズはS、M、L、XLの4サイズ展開。
熱を逃さないように作られらたダウンチューブをブラインドのように重ねるレイヤードダウンチューブ構造で、体に自然にフィットし、コールドスポット(縫い目などのダウンが薄い部分)をつくらずに湿気は隙間から逃がすので、暖かさをキープし不快感を減らすことに成功しました。
歩みを重ねるたびに薄くなる酸素を肺いっぱいに感じたくて顔を上げれば、
頭上には荒々しくも美しい白く輝く山嶺が連なる。
フォトグラファー 門谷 JUMBO 優